結びキャンプ2022 — 千葉、忘れがたい思い出とともに
お盆の時期、日本人が故郷に帰り両親や親戚を訪ねるように、海の向こうで暮らすベトナム人もまた、互いに集い、寄り添い合う。
仲間との温もりと、家族のような絆のなかで。
日本在住ベトナム人協会の「結びキャンプ2022」は、過去40年余りにわたって毎年そうであったように、笑い声と歌声に満ちた3日間を経て幕を閉じました。今回、運営委員会では、参加メンバーの記録や感想を頼りに、例年との比較も交えながら、今年のキャンプのハイライトをまとめてお届けします。
キャンプはちょうど台風8号が千葉に上陸した時期と重なり、BBQやキャンプファイヤー、グループゲームといったメイン企画はもちろん、送迎にも少なからぬ影響が出ました。それでも、運営委員会が前日入りして万全の準備を整えていたこと、プログラムを柔軟に組み替えたこと、そして何より参加メンバー全員の熱意のおかげで、すべてを乗り越えることができました。むしろ8月の台風は、蒸し暑い日本の夏をしばし涼ませてくれたかのようでした。経験に満ちた、忘れがたい夏。
経験といえば、人生に一度きりという瞬間があります。プロポーズは間違いなくその一つでしょう。しかし、嵐と雨のなか、右手には山林、左手には野草の香る草原という舞台でのプロポーズは、また格別の感情をもたらします。今回の結びキャンプ2022では、若き歌い手アイン・ドゥックさんが、恋人ミン・タムさんに正式にプロポーズしました。新草の上に止まったトンボたちまでもが、彼女の「はい」という返事に同調しているかのようでした。
アイン・ドゥックさん、ミン・タムさんのカップルとともに、年齢も出身もさまざまな多くの若いメンバーが参加し、今年のキャンプには鮮やかな彩りが加わりました。40歳未満のメンバーが全体の75%以上を占め、活動の隅々に「若さのビタミン」をたっぷりと届けてくれました。深夜まで続いた音楽プログラムでは、ピアノ1台、ギター4本、そして20名近い歌い手が集い、抒情的なボレロから現代的なベトナム語ラップまで歌声が響きました。山や森も眠ることを忘れていたかのようです。
ここ数年、若いメンバーは参加者として圧倒的多数を占めるだけでなく、経験豊かなイベント運営者としても確かな存在感を示しています。企画立案、収支管理、ゲーム運営から、調理や片付けに至るまで、若い世代が中心となって担っています。今年は特別企画として、MMA選手二人によるフリースタイル・レスリングの実演も行われました。雨上がりで柔らかくなった草地は試合場として理想的とは言えなかったかもしれませんが、ベトナム人の武道精神を改めて示すには十分な舞台でした。
若いメンバーは、活動に新鮮さを持ち込むだけでなく、キャンプ運営、ひいては地域コミュニティ活動全体に対して、現代的な視点をもたらしてくれました。鋭い気づきから、SNSでの広報強化、イベント前後の交流の輪の拡大、新規メンバーの参加促進、日本各地のコミュニティ間の連携など、貴重な提案が数多く生まれました。
加えて、ハノイ風ブンチャー、コムタム(焼き豚と豚皮、卵焼き乗せご飯)、BBQ、深夜の鶏粥、バインミー、トーフー&もやしの漬物添え豚肉煮込みご飯など、豊かなメニューの食事プログラムは、夏の雨にベトナム流の風味をいっそう深く染み渡らせてくれました。中心となって腕をふるってくださった料理担当の皆さま、そして熱心にサポートしてくださった皆さまに、改めて心より感謝申し上げます。故郷をそのまま千葉の山林へと運んでくださいました。
千葉に別れを告げるとき、参加した多くのメンバーが、若き日の忘れがたい思い出をここに残していったのではないかと、私たちは信じています。そして互いに将来の夢を語り合い、ほんのひとかけらの故郷を持ち帰ったのではないでしょうか。
持ち帰った、ささやかな故郷を、二つの胸の間にしまって。








